2008-09-23
謎のおじさん

seagull logo今日、電車で謎のオッサンの隣に座った。

酔っぱらっていたのか、とも思ったが、酒臭さは特になかった。
ロングシートで、何気に座ったら、となりがその、謎のオッサンだった。そして、オバサンが、し~がるとそのオッサンの前に立った。
お話はここから始まる・・・


そのオッサン、目の前のオバサンを見るや、腕をつかんでまで席を譲った。し~がるも、年寄りには席を譲る条件反射はできているが、席を譲るほどの年寄りには見えなかった。まあいいや。


席を譲った後、オッサンはそのおばさんの前に立ち、講釈を始めた。
「楽をしちゃ、いけねぇ。俺は若いから、立っていていいんだ。俺は二十歳だ。だから席を譲るんだ」
などと言う。それで終われば良かったのだが、その後、延々と、同じ話をオバサンに話し続ける。


席を譲っておきながら、譲った相手に、
「体は使わなくちゃいけねぇ。楽をしちゃ、だめなんだ。若いときは体を使わなきゃダメなんだ」
などと、同じ内容をエンドレスで話し続ける。
じゃあ何で、オッサンは最初、座っていたんだ?席を譲ってあげたオバサンに、嫌味を言っているのか?


「あなた、何年生まれ?え?昭和19年?俺は9年生まれなんだ。若いときは体を使わなきゃダメなんだ
オバサンの年を、公衆の面前で聞き出すオッサン。それに、あんたさっき、冗談とはいえ、二十歳って言ったばかりじゃないか。
オッサン昭和9年?それじゃあ、オバサンの方が若いことになる。あらためて、このオッサンはオバサンに嫌味を言っているのか?と思う。


し~がるのとなりに座るオバサンはオッサンの繰り返される話に、「ええ、そうですねぇ・・・」などと空返事を続ける。あいにく急行電車だったため、次の駅まで十数分は止まらない。オバサン、逃げ場がない。


オッサンは吊革につかまり、オバサンの方に顔を近づけながら、時には体に触りながら、相変わらず「同じことを」話し続ける。


酔っぱらいだろうか?
し~がるは、いつでも動けるよう、臨戦モードに切り替わる。防犯スプレーはポケットにあるが、電車の中でぶっ放したら、新聞に載ってしまうだろう。隙だらけのオッサンだから、とりあえず、どうなっても、どうにでもできるか・・・・


やっと駅に着く。
し~がるはこの駅で降りる。オッサンの講釈は、まだリピート再生されている。そして、し~がるが席を立って、降りようとすると、オッサンは、
「お、すまないねぇ」
と言って、俺の立った後の席に座った。


別に譲ったつもりじゃないけれど・・・・


そして、謎のオッサンを乗せた列車はドアを閉めた。し~がるが、このオッサンが理解できないでいるまま、列車はホームを去っていった。

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し~がるの現在地は日本です。

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2 コメント:

dada さんのコメント...

>「楽をしちゃ、いけねぇ。俺は若いから、立っていていいんだ。俺は二十歳だ。だから席を譲るんだ」

おはようございます。
たぶんさ・・し~がるさんに、言っていたのかも・・・。^m^

直接は、言いづらいので、
おばさんに言っていたのかも。。。

電車に乗るといろんな方
に出会いますね。

2008年9月25日 7:40

し~がる さんのコメント...

dadaさん、コメントありがとうございます。

正直言って、そこまで頭の回転するようなオヤジには見えませんでした。

2008年10月3日 16:44

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