2009-02-05
服部文祥『サバイバル!』

seagull logoいた!同じこと考えている人が!

(本文27ページより)

たとえば、地上でいちばん高い場所、エベレストの山頂。いちばん高い山なのだから、登るとなると究極の登山にちがいないと、多くの人は想像するだろう。だが、いまエベレストの山頂を踏んでくるのに必要な条件は(重要な順に)、二ヶ月ほどの自由になる時間、六〇〇万円のお金、平年並みの好天、健康な肉体、そして登山の基本である。

〇八年六月の段階で、エベレスト登頂者の最高年齢は七六歳である。すごい記録だ。だが裏を返せば、エベレストは七六歳でも登れるという証拠でもある。 ・・・七〇代でも可能なエベレスト登頂がアスリートレベルで一流に属するわけがない・・・いまエベレストの一般ルートには、ロープが張り巡らされ・・・それを維持する装備も人員も潤沢に調達でき・・・エベレストの登頂とはお金で買えるものなのだ。



自分と同じ考えの人がいて、し~がるは非常に嬉しい。
世間で冒険家と言われている人の中には、金と時間と健康な肉体があれば誰でもできてしまうことをやっただけなのに、さも英雄であるかのように報道されている人もいたりします。

あの人たちは、「金と時間を用意できた」という意味では称賛に値しますが、冒険という意味では、屁みたいなもんです。

冒険家とは、たとえばこの服部氏のような人を言うのです。
  • 新書: 254ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2008/11)
  • ISBN-10: 4480064524
  • ISBN-13: 978-4480064523
  • 発売日: 2008/11


ただ、この本で問題なのは、
ブッシュキャンプや、登山道から外れた登山行を公然と書き綴ってしまっていることなんですよね。それを書かないとこの本は成り立たないのですが。し~がるが旅先でのブッシュキャンプについて詳細を書かないようにしてきたのも、環境保全の観点からは問題が起きるからで。簡単に言ってしまえば、「同じことをほかの多くの人たちが真似し始めたら、大変なことになるだろ!」と言うことなんです。


とりあえず、冒頭の、著者の論には、共感共鳴しました。



←これは単行本。

内容は違いますが、著者の顔がアップで見られます。顔を見れば、その人のなりがわかりますな。し~がるは、ここまでかっこいい顔はしていませんので、たとえ本を出すことがあっても、表紙に自分の顔は使わないと思います。
  • 単行本: 257ページ
  • 出版社: みすず書房 (2006/06)
  • ISBN-10: 4622072203
  • ISBN-13: 978-4622072201
  • 発売日: 2006/06
  • 商品の寸法: 19 x 13.6 x 2 cm

金がないのに、ネットで衝動買いしてしまいました。ほかに石川直樹氏の本も買ってしまった・・・・後日、紹介しますね。

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6 コメント:

duffydack さんのコメント...

「内的な幸福」以外は全てお金で買えますよ。「愛はお金で買えない」なんて言ってる輩が居ますが「外的な愛は買えます」
その証拠に「結婚してる人」いっぱい居ますでしょ?飯炊き女と金稼いで来るだけの夫の夫婦・・・愛すら買えるんなら見せ掛けだけの冒険なんて余裕で買えますね。

2009年2月5日 17:27

し~がる さんのコメント...

duffydackさん、コメントありがとうございます。

99.9%の物はお金で買える、ってたしか医者だかタレントだかが言って、非難を浴びていましたが、私はあれ、もっともだと思います。

大抵の人が欲しいと思っているものは、大抵お金で買えます。素敵な人との出会いと結婚だって、片っ端から結婚相談所にエントリーし、自分に合う人を探していけばよいのだから。

どうやっても手に入らないもの、それは本当に、わずか0.1%位しかないですよ、この世の中に。であればこそ、その0.1%に、注目したいですね。


それは「永遠の命」か「神になること」か?はたまた・・・

2009年2月5日 18:59

し~がる さんのコメント...

ところで『サバイバル登山家』の表紙は誰が撮影したのでしょう?三脚セットして、カメラの前で構えたのでしょうか?

2009年2月5日 23:18

duffydack さんのコメント...

もちろん三脚セットして自分撮りでしょう。
そして仕上げはPhotoshopで一丁上がり~。

2009年2月5日 23:43

し~がる さんのコメント...

三脚の場合、カメラの前に立って、この理想的なアングルに収まるためには、何度も撮り直す必要があると思うんです。

それから、カメラがオートフォーカスだと、セルフタイマーをスタートさせた時に焦点が合うので、カメラの前に立つ自分にフォーカスを合わせることができない。従って、マニュアルでピントを合わせなければいけなかったり。

結構、面倒なんですよ。ましてや銀塩カメラだったら、その場で取れ具合をチェックすることもできないし。

じゃあ、誰か同行者がいたのか?

謎です(笑)。

2009年2月6日 0:34

し~がる さんのコメント...

すべて読み終えてから思ったのですが、面白かったのは、紹介した冒頭の記述くらいですね。

第三章の「サバイバル方法論」なんて、最悪。この章だけでも無くしてほしい。

著者は出版社の編集部に関わる仕事をしているみたいだけれど、それにしては、文章が下手な気がします。

2009年2月7日 16:40

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